入社以来、自動車製造関連ビジネスを歩み、2021年には豊田通商のBe The Right One賞受賞。2022年4月からは新しい路線に舵をきり、自働化ファクトリーオートメーションビジネスを展開。発足当初は、実績も乏しく苦労したものの、少しずつ経験や実績を積み重ねていく中で突破口を見出し、社内に社内にAGV(無人搬送台車)・AMR(自律走行搬送ロボット)・ロボットビジネスを構築。豊通マシナリーに新しい経営基盤を構築した。
入社以来、世界各国(欧州・北米・中国・インド・アジア)の工場での車両組立ライン・プレス・成型ラインの据付管理業務、営業及び輸出入業務、タイ駐在時のマネージャー業務、自動車製造ビジネスに関するあらゆる業務に携わってきた中で、新しいビジネスに取り組みたいと考えていた藤沼。そうした中で、今後お客様が抱える問題と課題は人手不足である事に着目。継続的なビジネスができ、当社の付加価値を存分に発揮できるビジネスフィールドは自働化であると決起し、役員の方に自働化ファクトリーオートメーションビジネスの発足を申し出たところ、採用頂いた。こうして2022年当時、豊通マシナリーでは全く取り扱いのなかった自働化ファクトリー オートメーションビジネスへの挑戦が始まった。


初期メンバーは3人、
一年間下積みの日々
2022年4月、自働化ファクトリーオートメーションビジネスをスタートさせました。初期メンバーは私を含めて3人。まさにゼロからのスタートでした。当初は、それまでお付き合いのあった自動車メーカーのお客様のところに挨拶に行っても、「豊通マシナリーが自働化?実績もないでしょ」と相手にされませんでした。最初の一年間は下積みと割り切り、自分自身のスキルアップ、全国にいくつかあるAGV(無人搬送台車)メーカーとの関係構築に地道に取り組む日々でした。最初の転機となったのは、自動車メーカーのお客様のモータースポーツ車製造工場でのシミュレーション業務。すでにAGVが入っている工場内で生産準備計画のためのシミュレーションを業務委託で請負う仕事を受注し、シミュレーション業務だけではなくAGV操作技術も学ぶことができました。そこでお客様に重宝していただき、業務委託人数が増え、複数のメンバーがAGV操作を学ぶことができました。そうした経験を積んでいく中で、少しずつ仕事をいただけるようになっていきました。とはいえ、いきなり大きな仕事を任されるはずもなく、最初は100万円、200万円といった仕事をこなす日々が続きました。


電池メーカー様の
工場への
AGV導入
プロジェクトを受注
下積みのような日々が続く中で、徐々にAGV関連のメーカーとのコネクションが増え、業務の幅も広がっていきました。社内でも全社的に「こんな新しい技術があります」というPRをしてもらえるようになり、少しずつ問い合わせの電話も入るようになっていきました。チーム発足から約1年が経った2023年のある日、電池メーカーのお客様から工場へのAGV導入に関する引き合いをいただきました。競合とのコンペ案件でしたが、「電池」というこれからの時代を支える重要な産業の一翼を担う工場への提案ということもあり、どうしてもこの案件を勝ち取りたいという強い思いで提案に臨みました。私たち豊通マシナリーの強みはお客様理解。徹底したヒアリングで、お客さまが抱えていた課題を丁寧に紐解き、私たちが提供できるソリューションを結びつけ、導入メリットを明確にしました。ご提案の際には、「信用できる」とのお言葉をいただき、結果として受注を獲得。「御社に決めました」とご連絡をいただいた日のことは、今でも私たちにとって忘れられない一日です。そして、プロジェクトの規模は初めて売上1億円を超えました。私たちのファクトリーオートメーションビジネスにおける、大きなマイルストーンとなりました。
これは余談ですが、ファクトリーオートメーションの魅力の一つは、目に見える「達成感」があること。AGVシステム導入が完了し、実際にお客様の工場で自働搬送が始まった瞬間、自分たちで手がけたにも関わらず、「やった!」「自動で動いている!」と歓声が上がり、皆良い表情をしていたことが強く印象に残っています。
その後も多くの引き合いをいただき、事業は順調に成長を続けています。そうした中で私自身が強く実感しているのは、豊通マシナリーが単なる機械商社ではなく、エンジニア機能を併せ持つ“唯一無二の機械商社”であるということ。営業と技術が密接につながっているからこそ、営業担当者がつかんだお客様の課題に対して、現場に即した技術提案をスピーディかつ的確に実行できる。私たちが相対するお客様には、世界トップレベルの企業も多く、求められる期待値やハードルは非常に高いものです。決して簡単な仕事ではありませんが、その分、自分自身が圧倒的に成長できる環境がここにはあります。何より、自分が携わったプロジェクトが新聞に掲載されたり、目に見える“かたち”として社会に残っていく――そうした実感を得られるのも、この仕事の大きな魅力のひとつです。
フロア全体を
豊通マシナリーの
AGVの物流搬送を実現シミュレーションによる
サイクル検討CADを使用した
設備干渉確認


お客様、
メーカーと一体となり、
さらなる新価値創造に挑んでいく
たった3人のメンバーでスタートした豊通マシナリーの自働化ファクトリーオートメーションビジネス。2025年4月から物流関係におけるAGV・AMR・ロボット及びボデー溶接エンジニアリングの生産準備計画から現地セットアップまでを一貫して手掛けるエンジニアリング要素が多い新たな「部」として発足し、私も部長に就任。身が引き締まる思いでビジネス拡大と人材育成に奮闘しています。
このビジネスの最終的な目標は、もちろん金額的な成果も重要ですが、それ以上に「工場全体を自働化し、そのプロジェクトを任せてもらえること」が、究極のゴールだと考えています。現在は、工場内の各工程・各ラインの自働化に取り組んでいますが、いつか、「工場に人が2人しかいないのに、工場全体が問題なく稼働し、生産が継続されている」といった姿を本当に実現できれば、それはまさしく“In the Future”。何十、何百という工程がある工場の全自働化には、多くの協力企業やメーカーとアライアンスを組む必要があり、今はまだ現実的ではないかもしれませんが、エンジニア機能を持つ機械商社 豊通マシナリーならそれを突破できるかもしれない。そんな夢を抱きながら、日々ビジネスに取り組んでいます。
もう一つ、事業発展のために不可欠な要素が「人材育成」です。このビジネスに限らず、機械商社で働く上で最も大切なのは、「お客様の立場に立って考えること」。徹頭徹尾、それに尽きます。今の世の中は、さまざまな製品やソリューションであふれています。ただそれらを紹介するだけでは、私たちの価値はありません。必要なのは、「お客様のニーズは何か」「我々はどの様にアプローチできるのか」を徹底的に考え抜き、そこから自分なりの仮説を立て、その仮説に最適なソリューションを創り出していくこと。この事業を通じて、そうした視点と力を持った人材を育て、全力でサポートしながら、皆と一緒に新しい未来をにつくっていきたいと思います。